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目 次
Vol.28
愛情
平成19年1月8日
Vol.29
多角的な視点
平成19年2月10日
Vol.30
普段気をつけて観察してあげるべき事
平成19年2月25日
Vol.31
無駄な検査とは?
平成19年12月15日
Vol.28
愛情
平成19年1月8日
つい最近、園芸のプロ(?変な言い方・・・)からいろいろ教わる機会がありました。
花のことや花は枯れた後の再生の仕方、病気や寄生虫について、植える時期や育て方など。
いろいろ目からうろこが落ちるようなことばかりで大変勉強になりました。
その方と話している中ですごく印象に残ったことがあります。
私が「この木は勢いがない感じだから枯れてしまうのでしょうか?」
と訊いたところ、
「確かにこの子はここの枝が・・・(説明続く)」と答えていました。
お分かりになるでしょうか?
木に対して「この子」とおっしゃっていたのです。
当然と思われる方もいるかもしれません。
しかし私はすごく感動してしまいました。
樹木や草花に対する愛情といいますか、いかにその存在の近くに立って考えているかがよく分かった気がしました。
私や当院のスタッフも動物に対しては自然とこの子という表現が出てきます。
もしかしたらあまり動物好きではない人からすると出てこない言葉なのかもしれません。
私も樹木や草花に対しても、岩や石に対しても(?)「この子」と自然に出てくるようになれば、もっと他人や地球に優しい人間になれるかもしれないと思ってしまいました。
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Vol.29
多角的な視点
平成19年2月10日
診断の精度を上げていくために私と獣医師、スタッフが普段実践していることがあります。
問診時の話や臨床所見、検査結果などを先入観をもって見ず、多角的な視点から考え、色々な可能性を見落とさないようにするということです。
当たり前のようなことですがこれが実に難しく、現実には完璧ということはないかもしれません。
またやりすぎると思考の罠にはまるというか、もっとシンプルでよかったかもということもあり、体調まで悪くなることも・・・。
スタッフに「胃薬飲み過ぎですよ」なんていわれることも多く「胃薬はおかずの一品だから」などと答えています。
また当院は獣医師が私を含め5名いますので、症例についてのディスカッションはことあるごとに行われ、その場でさらに視点は増えていきます。
まさに「三人寄れば文殊の知恵」とはよく言ったもので、たとえ新米獣医の一言でも侮れません。
多角的な視点というのは普段の生活でも役に立ちます。
たとえ嫌な事があったとしても考え方ひとつ、捕らえ方ひとつでポジティブに受け止めることが出来るかもしれません。
先日釣りに行った時のことです。
今年に入ってから初釣行でいわゆる「初釣り」でした。
前日の釣果速報で好釣果だった人のコメントが「お神酒が効きました」で、写真にワンカップが写っていましたのでさっそく私もみならいます。
釣り始める前にお神酒のワンカップを海に撒き、これで好釣果間違いなしのはず・・・邪な考えの釣り人がこっそり小ワザを使いました。
するとなんと一投目からウキが勢いよく水中に引き込まれました。過去にこんな事は経験ありません。
「ビバお神酒!!」
しかしあがってきたのは「キタマクラ」・・・エサ取りと呼ばれる嫌われ者です。
フグの一種であり、毒が強く食べた人がよく死亡して北枕に寝かせられるのが名前の由来だそうです。
お神酒の効果かこの日は大漁です・・・キタマクラが・・・。
初釣りなのに縁起ワル!と最初は思いましたが考え方を変えました。
フグは九州(?)の方では「フク(=福)」と呼んで縁起をかつぐそうですから、この日は福がいっぱい来たと考えるようにしました。
何事も考え方一つです。ポジティブシンキングで乗り切りましょう。
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Vol.30
普段気をつけて観察してあげるべき事
平成19年2月25日
皆さんは普段ペットとのふれあいの中でどんなことに気をつけて観察しているでしょうか?
動物たちは自分たちの体調の不良を言葉で語ってはくれませんのでこちらが気付いてあげる必要があります。
まずは毛艶と皮膚の状態のチェックでしょう。
目に見える部分なので比較的簡単に異常に気付けます。
どこかに汚れの目立つ部分はないか?ふけは多くないか?色はおかしくないか?ガサガサした感じはないか?
かゆみを伴わない病気もありますから油断大敵です。
耳も良く見てあげてください。汚れが多くはないですか?匂いはどうですか?
あと元気や食欲がある場合のポイントをひとつ挙げましょう。
それは飲水量。どちらかというと飲水量が多い方が要チェックです。
糖尿病やホルモン分泌異常の病気が進行している場合があります。
「こんなつまらないことを聞くのは恥ずかしい」などと考えずになんでも遠慮なく相談するようにしてください。
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Vol.31
無駄な検査とは?
平成19年12月15日
日常の診療においてどこまで検査を行うべきかは非常に難しい問題です。
ここで言う検査はいわゆる身体検査ではなく、費用が発生する血液検査などの臨床検査を指しています。
どの検査が必要で、どの検査が無駄なのか?
実際にあった事を例に挙げて考えてみましょう。
例えば「犬が嘔吐している。原因はサランラップを飲み込んだ事。」の場合はどうでしょうか?
飼主さんが知らないところでサランラップを飲んでいたので、最初は原因が分かりません。
飲み込んで間もないので、犬は元気があり、吐いてしまいますが食欲もあります。
サランラップはやわらかすぎて、おなかを触ってみても分かりません。
粘膜等の色もよく貧血は見られませんし、聴診器で音を聞いても異常がありません。
視診、聴診、触診などのいわゆる身体検査では異常なしの診断です。
薬を処方し、様子を見ますが良くなりません。サランラップが原因なので当然といえます。
しかもこの間にも犬は嘔吐をし続け、ご飯も食べられない状態なので元気もなくなってきました。
よくならないとの事で再診です。
血液の検査、レントゲンの検査を行いますが、異常が発見できません。
なぜレントゲン検査を行っているのに発見できなかったのか?疑問に思われますよね?
ここがひとつのポイントです。単純エックス線撮影(プレーンと呼ばれる)ではビニールの類は写りにくいのです。(よく写る物は例えば金属や石、骨など)
その後、バリウム造影検査にてサランラップは発見され無事にこの件は解決します。
問題はこのケースでもっと良い診察の手順があったかどうかです。
次回、事後に発生するであろう疑問点について考えていくことにします。
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